日本有数の鉄鋼関連企業の集積地である浦安鉄鋼団地その浦安鉄鋼団地のなかで、唯一形鋼の曲げをやっているのが私たち東工建です。
国内でも形鋼加工をやっている企業は、鋼板加工なども含め、複合的にやっているところがほとんどです。一方で、東工建は形鋼加工に特化した「専門店」であり、松田グループとして、鋼板加工と形鋼加工に専門特化した「専門店の複合化」を形成しています。
形鋼加工「専門店」東工建
鋼板加工「専門店」松田商工
形鋼の曲げをやっている会社は実はどこも同じような機械・設備を使用しています。
ところが、同じ機械を使っても曲げ方によって製品の精度はぜんぜん違ってくるもの。何度も機械を通して複数回の曲げで角度を出すやり方と、一回で精度を出す曲げ方、曲げ方によって形鋼の形状を維持できるかどうかが変わってくるのです。
一般的には材料のサイズや曲げ方向によって、複数回機械に通して曲げないときちんとした曲げ形状にならないものです。ただし、複数回曲げることで型崩れを起こしてしまい、形鋼の断面が変形、サイズが変わってしまうことになります。
一方、東工建では可能な限り一発曲げ(最低でも2回曲げ)で曲げ精度を出すようにしています
東工建でも1回目は試し曲げとしての加工を行いますが、このときは型崩れを起こして、材料が変形してしまいます。
そこから素材の状態(材料の硬さや厚みなど)に応じて、曲げ方の微調整を行い一発曲げができるように追い込んでいくのですが、ここは数値制御(デジタル)で調整するというよりも、調整ねじの締め方や緩め方で決まっていく世界です。
いわば職人の経験に基づく感覚の世界で「一発曲げ」の精度を合わせていくのです。
曲げた後の形鋼をミリ単位で追い込んでいく際に矯正を行います。同じ設定で加工を行ったとしても、材料のメーカーが違うと寸法が出ないなど、材料の状態と曲げ精度は密接に関連しているもの。専用の矯正用工具を使用して微調整をかけていくのですが、ここも職人の経験にもとづく感覚の世界で精度を出していくのです。
形鋼曲げをした後の穴あけや、端部切断などの追加工も行うことが可能です。例えば、材料にあらかじめ穴あけしてある形鋼を曲げた場合、曲げによって穴が変形したりしてしまいます。穴の変形が許容されない場合などは、曲げ後に穴あけを行うことで、要求仕様通りの寸法・形状の製品をご提供することができるのです。